HOME > 離婚とお金

離婚とお金

離婚に際し、決められる金銭関係

  1. 財産分与
  2. 慰謝料
  3. 養育費
  4. 年金分割の割合

財産分与は、夫婦共有の財産の清算という側面だけでなく(生産的財産分与)、離婚後の扶養としての性格(扶養的財産分与)、精神的苦痛を慰謝する慰謝料としての性格(慰謝料的財産分与)も持つと言われています。
財産分与が慰謝料的性格を持っても、別途慰謝料を請求することができます。

1財産分与の対象

  1. 夫婦共有名義の財産
  2. 一方名義でも実質的に夫婦が協力して得た財産
  3. 名実ともに、夫婦になる前に取得した固有の財産、相続などによって得た固有の財産
    上記1及び2が清算の対象になります。
  4. 現金・預貯金・不動産・車両・有価証券、すでに支給されている退職金、近い将来受け取るはずの退職金
  5. 住宅ローン付き不動産
    不動産のほか、住宅ローンも半分になります。
    具体的にはオーバーローンでなければ、売却して残ローンを引いたものを分ける、一方が住宅ローンを払い続けながらローン残高を計算上控除した時価を分ける、あるいはオーバーローンでも、一方に住宅ローンを払ってもらいながら扶養的性格も持つものとして他方が不動産全体を受け取るなどの方法があります。
  6. 2分の1ルール
    家事労働に従事した専業主婦の財産分与の割合は、3割とか4割とかされてきましたが、最近は、2分の1を認めるというルールが定着した感があります。

2慰謝料の請求

離婚することによる財産的苦痛を慰謝するものとして、離婚原因を作った者に対し慰謝料が請求できます。
単なる性格の不一致で離婚するような時には、慰謝料請求は発生しません。

典型的な事例は、不貞行為を行い離婚するときの、不貞行為を行った者に対する請求ですが、夫婦関係が破綻した後に、不貞行為をした者は、離婚原因を作ったといえず、慰謝料請求はできません。

不貞相手に対する請求

不貞の相手にも慰謝料を請求することができます。

夫と不貞相手に対し併せて調停や裁判(この場合は家裁)を起こすこともでき、離婚成立後でも時効に係らない限り(不法行為から3年)、夫と不貞相手に対し訴訟を提起する(この場合は地裁)こともできます。

不貞の相手のみに慰謝料請求することもでき、この場合裁判所は地裁になります。

PAGETOP

3養育費

(1) 養育費の考え方
離婚するまでは婚姻費用で、離婚後は養育費であると考えてください。
(2) 養育費の終期
養育費の終期は、合意で定めることができ、18歳まで、成年に達するまで、大学卒業時までと決めることができます。
(3) 養育費の合意
養育費の合意は口頭でも足りますが、後で支払われないときのことを考え、公正証書にしておくべきです。調停調書や和解調書、判決書も公正証書と同じく債務名義になります。
(4) 養育費の算定
婚姻費用と同じく、家裁の算定表により、双方の収入によって形式的に決まるのが通例です。
(5) 養育費の増減
一度決まった養育費も、個人的(勤務形態の変化、この病気など)社会的事情(物価の急変など)の変化により、その増減を求めることができます。
このときには、合意できなければ、家裁に調停(審判)を求めます。
(6) 養育費の一括請求
前述のとおり養育費は変動するものなので、事前に一括請求できるものではありません。
(7) 養育費の不払い
養育費不払いの場合は強制執行を考えます。
一番効果があるのは、相手の給料差し押さえです。
差し押さえには債務名義(公正証書、調停調書、和解調書、判決書)が必要ですので、養育費の合意をしたときには、これらの形にしておくことが必要です。
(8) 再婚後の養育費
子供を連れて再婚し、新しい夫と子供が養子縁組したときには、第一義的には養父が養育の義務を負い、元夫(実の父)は養育費の支払いを免れます。
そうとしても、元夫(実の父)が任意に養育費の支払いを止めると、強制し移行されますので、養子縁組を知ったら、家裁に養育費の減免の審判を求めます。

4年金分割

婚姻期間に対応する厚生年金の最大2分の1まで年金が、それぞれの支給開始年齢から妻に分割されます。

国民年金は対象でなく、2階建て部分が対象です。

これを任意で合意するときには、公正証書にし、裁判所で行うには、調停調書、和解調書、判決書に記します。

離婚後の請求

  1. 財産分与:離婚後2年以内に請求することが可能です。
  2. 慰謝料:離婚後3年以内に請求することが可能です。
  3. 養育費:離婚時に定めがなくても、離婚後必要が生じたら、請求することが可能です。
    過去の分の養育費も求められますが、いつを始期にするかは争いがあります。
  4. 年金分割:離婚から2年以内に請求することが可能です。